2016.02.08
\ 「ひなたの粒」を育む・つなぐ・続ける /

応援プロジェクトTOP

おこめやま応援金プロジェクト設立のご挨拶

こんにちは。米農家のやまざきです。
茨城県常総市にて、一家で力をあわせて薬に頼らないお米づくりを続けてまいりました。
「ひなたの粒」と名付け、手塩にかけて育てたお米を、みなさんの食卓にお届けしています。

今年の米づくりは、人力での除草・雑草の抑止もうまくいき、とてもよく実ってくれて、笑顔で収穫期を迎えていましたが、災害により大きな打撃を受け、米づくりを続けるための「おこめやま応援金プロジェクト」を立ち上げることとなりました。

2015年9月10日に発生した記録的豪雨により鬼怒川の堤防が決壊。
おこめやま家の丹精込めて育てた稲穂たちは泥水の底に沈んでしまいました。
3日後にやっと水が引きはじめ、瓦礫でなぎ倒されたガードレールや建物、
ぐちゃぐちゃになった田んぼと倉庫を見て愕然としました。
道具はひっくり返り、すべて泥まみれ。農作業に欠かせない軽トラ・コンバイン・トラクター・お米の乾燥機2台・籾スリ機・その他2種の機械も、まったく動かない状態になってしまいました。

ただ、唯一の救いは、稲が立っていたこと。
その日から、稲の救出が始まりました。

機械も動かず、収穫すらあきらめかけていた稲と我らを、
力づくで立ち直らせてくれたのは、駆けつけてくれた友人たちでした。

手に鎌を握りしめて、稲を刈り、その稲穂を束ねて縛り、泥濘を歩き、竿にかけ、天日干しにする。
ひたすら続く作業のバトンを受け取って、その後も毎日、たくさんの人がお米を救ってくださいました。

一ヶ月かけて、稲刈りをなんとか終え、お米の収穫が終わりましたが、
収穫量は例年の3割減となり、収穫できても食べられないお米も。

農業機械も、順番に修理を受けておりますが、修理だけでも、数百万円になることが予想されます。
そして、修理が効かないものに関しては買い替えを検討しなくてはならないという状況です。
一斉に高額な修理費が発生し、買い替えも考えなくてならないというのは、私たちのような小さな田んぼで、農薬や化学肥料を使わず、手間をかけて耕作している小さな農家にとっては、非常に厳しい状況です。
お米の売上げでなんとかできる額をはるかに超えていて、それだけの機材投資をして、今後も農業を続けていけるかどうか…を考えざるをえないという現状。

身内からも、金銭的にも身体的にも負担を増やすのはやめて、
農家は廃業することを勧められている状況で、お金を借りるというのも、とても厳しいです。

それでも、家長の宏は米づくりを続けたいと言っていて、修理費捻出のために、冬場は出稼ぎ仕事に行きながら、農業を続けていくために、来年の作付け時期までにできることは精一杯やってみたいと思っています。

田んぼでのレスキュー作業から始まり、チャリティバザーを開催していただいたり、
義援金を募っていただいたり、すでにたくさんの応援の気持ちをいただいております。
ただ、再生への道のりは、まだまだ厳しいのが現実です。

もっと広く、多くの人に知ってもらい協力してもらい、応援金を募ることを、
おこめやま家のロゴやHPのデザインを一緒につくっている drop around さんから提案していただき、話し合いを重ねながら制作、スタートいたしました。
お米農家・やまざきHP内でご案内、ご説明をして、自分達で大切に管理し、誠実に運営させていただきます。

「おこめやま応援金」の詳細は、このHPのTOP画像左上にある、赤い丸マークをクリックしてごらんください。

一粒のお米から、稲が育ち、お米が無事育って
みんなのいのちのもと、ごはんになるまでの手間ひま(と苦労も)を広く知って頂き、
関心と応援のお気持ちを寄せていただけると大変ありがたく思います。

いただいた貴重なお気持ちを、機械を修理するために活用させていただき、
来年も、農家として米づくりを続けることができるよう、がんばります。
手前勝手なお願いではありますが、みなさまと力を合わせて、この窮地を乗り切りたいと思います。

お力添えいただけますよう、どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

お米農家やまざき
山﨑宏・瑞弥